ポートフォリオ分析でグラフの確認方法を理解することは重要ですが、そこから得られる情報を活用し、リスティングの設定をより適切なものにするかを知ることも同じくらい重要です。そこで、各グラフの内容と実際の活用方法をよりよく理解していただけるよう、ポートフォリオ分析の活用事例をいくつかご紹介します。
宿泊日別の傾向
売上
リスティングやポートフォリオの月次売上実績を確認すると、これまでの収益状況を把握できます。売上が安定して高い月を特定すれば、その時期に料金を引き上げるなど、収益を最大化するための価格戦略を立てられます。一方、売上が低い月には、割引やプロモーションを活用して需要を高めるなど、その時期に合った対策を取ることができます。
利用場面:
- パーセンテージ課金への変更を検討する際に、料金の目安を確認するための参考とする。
- PriceLabs導入前後の売上を比較して、PriceLabs利用の効果を確認する。
RevPAR(販売可能客室1室あたりの売上)
RevPAR(販売可能客室1室あたりの売上)は、客室単価と稼働率の両方を考慮して、宿泊施設の収益状況を評価する指標で、運営状況を総合的に把握するのに役立ちます。「稼働率 × 平均客室単価(ADR)」で算出します。
稼働率と平均客室単価(ADR)をそれぞれ単独で見るよりも、実際の収益状況をより正確に把握できます。たとえば、平均客室単価(ADR)が高くても稼働率が低ければ、十分な成果が出ているとはいえません。逆に、平均客室単価(ADR)が低く稼働率が高い場合も同様です。RevPAR(販売可能客室1室あたりの売上)が上昇傾向にある場合は、宿泊施設のパフォーマンスが改善していると判断できます。
稼働率
このグラフでは、年ごとの1月から12月までの稼働率(%)の推移を確認できます。
利用場面:
- 毎年同じような過去の稼働率の傾向が見られる場合、繁忙期と閑散期を把握する。
- 年ごとの稼働率を比較することで、どの月の稼働率が高かったか、または低かったかを確認する。
このグラフは稼働率の予測する際の参考になります。過去に似た傾向、あるいは異なる傾向が見られた年を振り返ることで、イベントなど、稼働率が上昇または低下した原因を確認できます。こうした過去の傾向をもとに、今後の稼働率を予測することで、価格戦略に活用することができます。
平均客室単価(ADR)
このグラフでは、各年の1月から12月までの平均客室単価(ADR)を米ドル(USD)で確認できます。
利用場面:
- 季節ごとの傾向を確認して、平均客室単価(ADR)が最も高くなる月と、最も低くなる月を把握する。
- これまでの実績と比較し、ある月にどの程度の平均客室単価(ADR)を見込めるかを把握し、今後の価格戦略を検討する際の参考にする。
有効リスティング数
このグラフでは、ポートフォリオ分析のため、アカウント全体、または選択したリスティング群内の有効リスティング数を確認できます。
有効リスティング数だけでは、他のグラフほど多くの情報を読み取れない場合がありますが、他のデータと組み合わせることで、より有用な情報を得ることができます。
利用場面:
- 市場の稼働率に影響を与えている要因を確認する。たとえば、市場全体の稼働率が低下している場合、需要に対して供給が増えていないかを確認できます。予約数が増えていない一方でリスティング数が増えている場合、供給過多によって市場の稼働率が低下している可能性があります。
- 現在、市場にどの程度のリスティングがあるかを把握する。その状況を踏まえて、価格設定やプロモーションの計画を立てることができます。
チェックイン数とチェックアウト数
前のグラフ同様、ドロップダウンメニューから選択して表示します。指定した期間ごとに、チェックイン・チェックアウトの件数を確認できます。このグラフを使うと、宿泊後の準備や清掃に必要な作業量を見積もることができます。特に、多数のリスティングを管理している場合に役立ちます。
曜日ごとに絞り込むことで、チェックインやチェックアウトが多い曜日を把握できます。

週末の途中でチェックアウトされると、その後の予約が入りにくくなり、収益の面で不利になる可能性があります。
予約件数
このグラフはデフォルトでは表示されず、「宿泊日別トレンド」セクションにあるドロップダウンメニューから選択して表示します。選択した集計単位(月別、週別、日別、曜日別)ごとに、予約件数を表示できます。
ただし、滞在日数までは分からないため、このグラフだけで宿泊状況を判断するのは難しい場合があります。特に、長期滞在や中期滞在を分析する場合は注意が必要です。
曜日別にデータを見ることで、特定のリスティング、選択したリスティンググループ、またはポートフォリオ全体で、どの曜日に予約が最も多いかを簡単に把握できます。以下グラフでは、金曜日と土曜日が最も予約の多い曜日であることが分かります。

予約作成日別の傾向
売上
このグラフでは、選択したリスティングについて、ある月に入った予約から、どのくらいの売上が見込めるかを確認できます。予約された月と実際の宿泊月は異なる場合があり、将来の宿泊予約も含まれます。
利用場面:
- 年ごとの売上を比較して、事業の収益状況がどのように変化したかを確認する。
- 予約が多く入る月を確認し、今後の売上を予測する。
- 特定の期間に入った予約を確認し、その期間に実施したマーケティング施策の効果を確認する。
- 年ごとの売上を時期ごとに比較し、季節によって売上がどのように変化するかを把握する。
- 特定の期間にどの程度の売上が見込めるかを把握し、予算や人員などを適切に配分する。
予約件数
このグラフでは、選択したリスティングで、ある月に何件の予約が入ったかを確認できます。また、同じ時期の予約件数を年ごとに比較することで、そのリスティングの需要がどのように変化しているかを把握できます。
利用場面:
- 繁忙期と閑散期を把握する。
- 予約の傾向に合わせて、キャンペーンを実施する時期を決める。
- 月ごとの予約件数を年ごとに比較して、予約の増減を確認する。
- 月ごとの需要に合わせて、価格を調整する。
- 予約の動きに通常とは異なる傾向がないか確認する。
- 月ごとの予約の傾向を把握する。
- 過去の予約実績をもとに、今後の売上を予測する。
- パフォーマンスがどのように変化しているかを確認する。
平均客室単価(ADR)
この指標では、ある月に入った予約の平均客室単価がどのように推移しているかを確認できます。
利用場面
- 平均客室単価(ADR)の推移を確認し、収益を最大化できるよう価格調整する。
- 月別の平均客室単価(ADR)実績をもとに、価格を調整する。
- 宿泊料金の季節性や、最も高くなる時期を把握する。
- 平均客室単価(ADR)を分析し、収益の増減を確認する。
- 資金計画や今後の売上予測を立てる際の参考にする。
- プロモーションや割引が平均客室単価(ADR)にどのような影響を与えたかを確認する。
- 見込まれる平均客室単価(ADR)に合わせて、コストやサービス内容を調整する。
平均宿泊日数
この指標では、上記の月別予約について、平均宿泊日数の推移を確認できます。
このグラフを使うと、リスティングやポートフォリオの平均宿泊日数を把握できます。グラフ上である月にカーソルを合わせると、その月の平均宿泊日数を確認できます。また、リスティングのデータがある場合は、過去数年間の平均宿泊日数も確認できます。
利用場面:
- 平均宿泊日数と稼働率・売上を比較し、どのくらいの宿泊日数がリスティングやポートフォリオの実績に影響しているかを把握する。
- 過去のデータと比較して、どのくらいの宿泊日数で稼働率が最も高くなるかを確認し、それに合わせて最低宿泊日数を設定する。
平均予約リードタイム
この指標では、ある月の予約について、予約が作成されてからチェックインするまでの平均日数(平均予約リードタイム)を、年ごとに確認できます。
利用場面:
- 月ごとに、宿泊客がどのくらい前から予約しているかを把握する。
- 早めに予約する宿泊客や直前に予約する宿泊客に合わせて、プロモーションを実施する。
- 一般的な予約リードタイムに合わせて、価格を調整する。
- 予約が入る時期を予測して、予約枠を適切に設定する。
- 予約リードタイムの季節ごとの傾向を把握する。
- 過去の傾向をもとに、今後の予約動向を予測する。
- 早めに予約する宿泊客や直前に予約する宿泊客など、異なるタイプの宿泊客を把握する。
宿泊日数と予約リードタイムの傾向
デフォルトでは、過去30日間に入った予約の傾向が表示されます。期間を指定すると、以下の4つの組み合わせでデータを確認できます。
予約日と予約泊数の比較
グラフ1では、過去30日間に入った予約について、予約日から宿泊日までの日数を確認できます。
グラフ2では、過去30日間に入った予約について、何泊の予約が多いかを確認できます。
予約作成日と予約泊数の比較(予約リードタイム・宿泊日数別)
この画面では、過去30日間に入った予約を、さらに詳しく分析できます。
グラフ1では、予約リードタイム(予約してからチェックインするまでの日数)ごとの予約泊数を、宿泊日数別に確認できます。
グラフ2では、宿泊日数ごとの予約泊数を、予約リードタイム別に確認できます。
のべ宿泊日数と予約泊数の比較
グラフ1では、予約リードタイム別の予約泊数を確認できます。
グラフ2では、宿泊日数別の予約泊数を確認できます。
のべ宿泊日数と予約泊数の比較(予約リードタイム・宿泊日数別)
グラフ1では、予約リードタイム別ののべ宿泊日数を、宿泊日数別に確認できます。
グラフ2では、宿泊日数別ののべ宿泊日数を、予約リードタイム別に確認できます。
過去の日付の傾向を見ると、実際に入った予約を含めて、全体の傾向を把握できます。一方、今後の日付の傾向では、これから入る可能性のある予約がまだ反映されていないため、実際の傾向とは異なる場合があります。